お料理をしている際に、他の作業に気を取られてしまい、気づけばお味噌汁がグツグツ・・・そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
私もいまだにやってしまうのですが、なかなか焦ってしまいますよね。
お味噌汁は沸騰させちゃだめ!
・・・でもなんで??
当たり前のように思っていたことですが、実はダメな理由をいまいちわかっていないことに気づきました。
なぜお味噌汁は沸騰させてはいけないのでしょう?
お味噌汁を沸騰させてはいけない理由

味噌の香り・風味が飛んでしまうから
お味噌汁の鼻腔をくすぐるあの香り。
食欲をそそりますよね。
あの香りの正体、皆様はご存知でしょうか?
あの正体は、実はアルコール。
味噌が熟成される過程で、酵母という微生物が、味噌に含まれる糖をアルコールなどの香り成分へと変化させているのです。
しかし、このアルコールの香り成分。
90℃以上になると揮発してしまい、せっかくの香りが飛んでしまうのです。
逆に料理酒やみりんのアルコールを蒸発させるのは、このアルコール臭を取り除くためなのですね。
つまり、お味噌汁は沸騰させると香り・風味が飛んでしまうので、沸騰させてはいけないのです。
美味しく飲める温度だから
お味噌汁を沸騰させてはいけない理由としてもう一つ挙げられるのが、お味噌汁を1番美味しく飲める温度は75℃程度とされているから。
この温度で飲むために、出来上がりを沸騰直前の温度(95℃程度)にすることによって、お椀によそっていただく頃にはちょうど良い温度になっている、ということだそうです。
先人の知恵を感じますね。
”煮えばな”を逃さない

ところで皆様、”煮えばな”という言葉をご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私はこの言葉を知りませんでした。
煮えばなとは、汁物や煮物などが煮えたすぐ直後のことで、つまり沸騰直前の温度のことなのだそう。
つまり、お味噌汁の出来上がり推奨温度のことですね。
こちらの言葉、”煮え端”や”煮え花”と書かれるそうです。
”煮え花”という表現、なんとも素敵ですよね。
料理が美味しく花開く瞬間、そんなイメージが浮かんできます。
日本語の美しさですね。
そんな美しい煮え花を逃さないよう、美味しくお味噌汁をいただいていきたいと思います。
毎日いただくものだからこそ

お味噌汁。
毎日のようにいただくものだからこそ、丁寧に心をこめて作っていきたいものです。
味噌に含まれる必須アミノ酸やビタミン類による健康増進への効果も期待できます。
我が家のお味噌汁は毎回色々な具材を入れた具沢山お味噌汁です。
野菜も気軽に取れますし、何より何を入れても美味しくできる!
これからも日々のお供として、活躍していただきたいと思います。
コメント